|
|
|
|
|
|
|
|
2008年10月28日。
道を歩いていたら。
ある光景が目に入った。
死んだ仲間をじっと見つめたまま少しも動こうとしないカマキリの姿。
すごく。気になった。
思わずケイタイを取り出し、その姿をカメラに納めた。
ケイタイだったからかなり近くまで近寄って、
この時ケイタイとカマキリの距離は10センチくらいだったけど。
カマキリは仲間を見つめたまま。
ほんの少しも動こうとしない。
私(人間)を気にも留めていない。
このカマキリにとって今この世界では
周囲のどんな環境よりも仲間が大事らしい。
その姿が気になって仕方がなかった。
他の昆虫なら。
そんなには気にならなかったかもしれないし。
他の昆虫なら。
こお様子はあり得ない光景だとも思う。
日頃から。カマキリは特別だと感じている。
普段、道ばたにカマキリを見かけて自然に意識を向けると。
カマキリはこちら(人間)の意識をキャッチして
わざわざ首をぐるりと向けて じっと相手の「顔」を見る。
昆虫の中でこれほどあからさまに人間を意識するのはカマキリだけ。
「顔」を見るのは
人間の意識がそこから発されているからで、
カマキリはしっかりとその部位に顔を向ける。
人間を「全体」で捉えず、各部位に焦点をあてて鋭く反応する。
つまりカマキリは。
他の昆虫とは明らかに“何かが”違う。
そんなカマキリが。
10センチの距離にケイタイ(人間)の存在が迫っているのに
微塵も気に留めず、身じろぎもせずに死んだ仲間を見つめている。
その姿が。
気になって仕方がなかった。
「どうした?」と。
思わず声に出して問いかけたけど。
同時に。
このカマキリには どんな働きかけも無意味だと悟った。
手に乗せてレイキを送りたい気持ちになったけど。
カマキリのプロセスに手出ししてはいけないと感じた。
せめてそっと見守りたい気持ちだったけど。
その時は時間にゆとりがなくて、
気になりながら その場を立ち去った。
仲間の死骸から
情報を集めていたのかなぁ..とも考えた。
霊能力者などは。
その現場に、見た目には何もなくても。
相手が死者でも生きていても。
その場に転写された情報を受け取ることが出来るでしょう?
そんなふうに情報を受け取っているのかなぁ..とか思いながら..。
..でも、わからない。
それとも。
伴侶だったのかな。
カマキリにとっての理由も事情もわからないけど。
この日の光景には。
日常とは違う、一種独特の空気と異世界感を感じた。
そして。
その、
仲間をじっと見つめるカマキリが 気になって仕方がなかった。
とにかく
“何かが”
「普段通り」じゃなかった。
【20081102/17:49】

|
|

|
|
 |
|
|
|
|
|
|